印刷工場の現場にて

先日、この間の展示会で知り合ったH社さんの内見会におジャマしてきました。

印刷会社さんで、ある面大っぴらに工場機材を紹介するというのは割と珍しいと思います。
私達もどちらかというと小ロットの仕事が多いのですが、やはり時折のページものの時に『ここ!』といえる業者さんが欲しいのも事実ですから。
これは!ということで、いい機会ですし参加させていただきました。

たしかに、以前関西で印刷会社におジャマした時も、CTP※が増えている現状やPDF・InDesignの直接入稿が増えている話を伺いましたが、それから約3年経ち、今やCTPはH社さんでは50%以上・PDFにおいては出力前に全データをPDF化しているそうです。

※CTP・・・コンピュータートゥープレートの略。通常、印刷に入る際、版を作るためにフィルムを制作するが、CTPではパソコンのデータから直接版を作成する。

私がDTPに関わり出してそれでもまだ10年経つか経たないかくらいですが、当時はまだCTPは珍しく、OSXやInDesignの入稿すらビクビクもんで「社内で導入の実験段階です」みたいな状況でしたが、さすがに時代は変わってきました。

個人的に面白かったのは、東洋インキ(http://www.toyoink.co.jp/)さんのエコマッチとディスペンサーでしょうか。以前は、特色の配合は職人さんオンリーの仕事だったそうですが、こちらを導入することでパソコンのオペレーター1人で用は済み、且つ、今までできていた残肉(調合後の余ったインク)がほぼなくなったそうです。
導入コストは相当の額ですが、システム化されたということが大きいということでした。

ハイデルベルグhttp://www.jp.heidelberg.com/)のオフセットの枚葉印刷機もさることながら、極限にまで色ムラが少なくなった"アニカラー"の登場など、当たり前のようにクオリティーの高い印刷物を目する一方で、どこまでも技術の水位とスピード・質を追求する技術革新の世界がある、ということをまざまざと感じましたね。

その一方で、文字主流のページものなどは今でも転写技術でフィルムをつくるという行程も残していて、やはり、単純に『デジタルは良くて、アナログはダメ。ではない!』ということも、同時に強く思いました。

技術革新の裏に職人の技あり!です。

Hei_tech

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